生野特集

まるごと食堂◎レポート

千里たつき

 昼休みといえば、やはり食堂でしょう。生野の屋上は立ち入り禁止、中庭は噴水がショボい(爆)ので、昼を過ごすには適さないのです。
 我らが食堂のご飯メニューは結構リーズナブルです。曜日によってメニューの組み合わせがある程度変わりますが、毎日完全に変わる日替わり定食(250円)があり、これはおかずだけだと230円なのでご飯を小盛りにしたり家からご飯を持って来たりするとお得です。もちろんご飯大盛りはできますし、丼物もカレー系も麺類も同様です。男子だけでなく女子でも大盛りにする人はいます。
 ちなみに麺類とご飯メニューは別々の列に並んで頼みますが、麺類の方がいつも空いています。もちろん作り置きの麺とスープに具を載せるだけなので回転が早いというのもありますが、ご飯メニューに比べさほどお得でなく栄養も偏りがちなので、人気も若干劣るようです。

 そんな麺類の中では、夏はとろろうどん(280円)、冬は豚キムラーメン(330円)がお勧め。とろろと海苔の載ったコシのある冷たいうどん&醤油! 栄養は偏り万歳な感じですが、かなり美味しいです。豚キムチとラーメンというのも、けっこう合うんですよ。辛党の人は是非食べるべき! 豚キム丼も同様に美味しいです。豚キム好きな辛党の人は両方食べるべき!

 一方ご飯メニューでは、ここ数年ずっと味噌カツ丼(340円)が一番人気の座をキープしています。マヨネーズを纏った大量の千切りキャベツ、その上に座るカリカリの味噌がけカツは、食べれば必ずその人気に納得できるはず。同系統で唐揚げ丼(340円)というのも人気のようです。

 カレー系では個人的にお勧めなのがトルコライス(340円)オムハヤシ(290円)
 トルコライスとは皿の中央に盛られたチキンライスの周りにカレールーを盛ったもの。ルーの海にぽっかり浮かぶかのようなチキンライスの小島を崩してルーと一緒に食べると、一口で二つの料理の味が楽しめるのです。
 オムハヤシもこれと同様です。その名の通りライス(ご飯)がオムライスになっているハヤシライスですが、薄く焼かれた卵とハヤシのルーが本当によく合うのです。癖になってしまいます。

 この通り、美味しいメニューがたくさんの食堂には昼休みになると毎日生徒たちが先を争って集まるので、ご飯メニューの注文の為に長蛇の列が作られることは珍しくありません。食堂でお昼を食べるつもりの日は三時限目が終わったら急いで行くことをお勧めします。また、二、三年生になると教室のある階から食堂が一気に遠くなり、下に降りるのが面倒になって自然と皆足も遠のいてしまいがちです。よって、進級してから後悔しないよう一年生のうちにできるだけ何回も利用しておくことが重要なのです。何より一年生の教室から食堂まではとても近いので、ご飯メニューの長蛇の列ができてしまう前に食堂に着くことができます。この特典を無駄にするわけにはいかないでしょう。

 また、定期考査前/期間中の食堂は放課後、複数人での勉強会の会場となります。図書館や自習室と違って私語を控える必要がないので、教え合ったりストレス発散に騒いだりするには実に好都合というわけです。また、いつでも息抜きにアイス(100〜120円)や残り物のご飯とカツを詰めたお得弁当(100円)を買い食いできます。ただし、考査期間中は閉店時間が普段より少し早まるので長居しているとおっちゃんに叱られてしまいます。

 先ほど少し出てきましたが、食堂の中にある売店では昼食用のメニューの他に唐揚げ・ポテト・サンドイッチ・ハンバーガー・ミニドーナツ・クリームドーナツ・クレープ・パンケーキ・特製プリン・菓子パン・二十種類以上のアイス・フローズン(夏季限定)・三種の中華まん(冬季限定?)といったサイドメニューも売られており、これらは始業前から放課後五時ごろまでいつでも買え、昼食後のデザートにもピッタリです。放課後になるとここにお得弁当が加わります。
 この売店、放課後五時半ごろからタイムサービスとなり、ミニドーナツ・クリームドーナツ・クレープ・パンケーキ・特製プリンはそれまでに売り切れますが新たにハッシュドポテト(80円)が加わり、菓子パンもサンドイッチもハンバーガーも値下がりして部活帰りの空腹な生野生たちを待ち構えています。実際下校時刻ギリギリになっても売店の周りに何人もの生徒たちが群がり、唐揚げやらポテトやらハッシュドポテトやらが揚がるのを辛抱強く待っている光景が見られます。
 あと珠に一個20円でプチおにぎりが買えます。ご飯が余った時にしか出ないようです。

 このサイドメニューの中で絶大な人気を誇るのは唐揚げポテト。どちらも100円ポッキリで塩加減をセルフで調節できるので嬉しい感じです。お弁当にプラスして食べる男子をよく見かけます。
 私がよく食べるのはクリームドーナツ、中華まん、それからフローズン(いずれも100円)です。
 チョコソースを添えた生クリームがたっぷり挟まった固めの食感のドーナツは、甘党なら必ず嵌まってしまうでしょう。
 中華まんは昨年度の冬から登場したばかりの新入りメニューなのでまだ認知度が低いのですが、肉まん・ピザまん・カレーまんと三種あり、寒い冬に食べるとなかなか美味しく暖まります。100円でこれは結構安いと思います。尚、大抵一番に売り切れるのはピザまんのようです。冬を楽しみにお待ちください!
 フローズンは夏季限定メニューなのですが、コーラ・オレンジ・ミックスの三種類の味から選べます。よくいるおっちゃんではなく時々いるおばちゃんにミックスを頼むと、なかなか玄人の技を見せてくれますよ。とにかくコーラかオレンジどちらかだけだと飽きてくるので、ミックスを強く勧めます。

 売店と食堂入口付近にある自販機では、ペットボトルのドリンク類が売られています。ただし、他より10円高く。
実は生野の食堂ではデポジット方式を採り入れていて、空のボトルを売店近くのペットボトル専用ゴミ箱に入れると10円を返してもらえるのです。と言っても、ゴミ箱の上に何枚か放置されている十円玉を勝手に持って行く形式が基本です。ある意味良心に委ねられているのです。十円玉が一枚も置かれていない時は、売店にいるおっちゃんかおばちゃんに声をかけましょう。
 文武両道を掲げる高校らしくスポーツドリンクの多いペットボトル自販機の隣には、紙パック(110円均一)やカップ(80〜100円、量による)の自販機も並んでいます。冷たいものも温かいものもあるので、真夏の屋外で体育の授業を受けた後や真冬の帰宅前身体を暖めたいときなどに愛飲されています。カップにはReal Goldカルピス割りなんていう無茶なものまでありますよ。

 ちなみに食堂に生徒があまりいない時、おっちゃんは奥の小型テレビ(ブラウン管)を観ているのですが、そんな時売店で何か買いたいなら「おっちゃん、ポテト貰いまーす」と百円玉を見せながら声をかければ後は勝手に払って持って行けます。生野生は何故かすごく信頼されているのです。日頃の行いが良いからでしょうか。
 期待は裏切らないようにしたいものですね。

 余談ですが、常勤の先生がたは食堂に置いてある注文票に名前とオーダーを記入して出すだけで“ツケ”で注文することができるようです。請求は後で各先生がたのお部屋に行くのでしょうか・・・。



★生野特集として書いたもの。情報は大方正しいつもりですが100%信頼できるものではありませんのであしからず。特にお薦めのメニューなどは完全に私の独断です。でも本当に豚キム丼は美味しいんだ。

JACKPOT61号掲載
背景画像:フランクなソザイ

閉じる